妊娠・出産・授乳は最大のデトックスという話し

 

加齢とともに、たばこや食事などから入ってくる有害物質はじょじょに蓄積されて、胎内濃度は高くなってきます。
その状態で妊娠しますと母親からは羊水や胎盤、臍帯、さらには母乳を介して有害物質が赤ちゃんに運ばれてしまいます。
こうした有害物質が、胎児や、新生児の脳の発達に悪い影響を与えているのではないかとも考えられています。

 

最近、急増している小児の食物アレルギーや化学物質過敏症、アトピーや喘息などについても、胎児期や乳児期に母親の体を通して化学物質にさらされたことによる影響が懸念されています。
ただし、妊娠、出産、授乳には、最大のデトックス効果があり、繰り返して出産することによって、有害物質が大量に羊水や母乳に排出されて女性の体内環境はさらによくなり妊娠しやすい体になります。
そのため、初産年齢が若く、多産だった昔の女性は50歳近くまで妊娠できたのだと私は考えています。
子供をたくさん産んでいるからこらこそ卵巣もデトックスされて、卵子を育む環境がよくなるというわけです。
ダイオキシンは脂溶性なので、母乳中に高濃度で分泌されてしまいますが、母体に蓄積されたダイオキシンは、半年の授乳で40%、1年の授乳で60%が排出されるそうです。
年齢が若いうちに妊娠出産することが汚染の少ない母体、卵子を維持できる方法ともいっていいでしょう。

 

卵巣にどのくらい卵子が残っているかは、自分ではまったくわかりませんよね・・・。
そこで卵子の数が多いか少ないかを血液検査で調べる方法があります。
それがAMH(抗ミューラー管ホルモン)検査です。AMHは、卵巣にある未熟な卵胞から分泌されているホルモンになります。
そのためAMHの値が高ければ、卵巣の中の卵胞がまだたくさん残っているということが推測されるわけなのです。
この件は不妊治療専門クリニックでは一般的に行われてその人に今後どのような治療をするか判断する目安となっています。
特に時期を問わずに簡単にできる血液検査で誰でも受けることができます。
またAMHの値から閉経年齢を予測しようとする研究もおこなわれていて、検査結果の数値が検出感度以下になったときからだいたい5年後に閉経することがわかっています。
一見、何も問題がなくても、予想以上に閉経が早い体質という場合もあります。
AMH検査をしなければ、自分ではまったく気づくことができません。
AMHが極端に低いという結果が出たなら、妊娠を急ぐ必要があるのです。
例えばこんなことがありました。20代後半のメーカー勤務の田中さん(仮名)は結婚後2年間妊娠しなかったため、友人のクリニックに訪れました。
AMHは測ったところ、卵子の残りの数が45歳レベルと、かなり少ないことが判明しました。
ご主人の精子の運動率も低かったので人工授精による治療が必要でしたが、忙しい職場だったため、なかなか不妊外来に通院することができないでいました。
そこで仕事を辞めて不妊治療に専念したい!、勤務先に話したところ、20代でそんなに慌てて不妊治療をするのはおかしい。病院を変えたほうが良い!と言われて職場に同意してもらえなかったそうなのです。
結局、彼女は友人のクリニックからの診断書を提出して職場をやめて治療に専念できたおかげで妊娠することができました。
もし彼女があの時にAMH検査を受けずにいたら、仕事を続けていたかもしれません。

彼女の場合、30歳以上になってから治療を始めたとしたら、おそらく妊娠することは難しかっただろうと思います・・・。
このようにAMHの数値で自分の状態を知ることが、人生の方向転換のきっかけになることもあります。
すべての女性が受けるべきとはいいませんが、例えば結婚したばかりで子供は何年後に・・、1,2年は夫婦で過ごしたい・・、という考えの人は、あらかじめ測っておくといいでしょう。
また、最近月経周期が短い、月経不順で出血量が少ない、という場合、卵子が減少してきているサインなのかもしれません。